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André Bloc アンドレ・ブロック
1896 - 1966 France -
20世紀フランスにおいて、建築と彫刻の発展に大きく貢献した建築家・彫刻家・編集者。
1896年、当時フランス領であったアルジェリアのアルジェに生まれ、1898年にフランスへ移住。パリで工学を学び、モーターやタービンの工場で技術者として活動を始めます。1920年代初頭には Le Corbusier(ル・コルビュジエ)や Auguste Perret(オーギュスト・ペレ)らと出会い、建築への関心を深めていきました。
1920年代には建築専門誌の出版・編集に携わるようになり、1930年には建築専門誌「L'Architecture d'Aujourd'hui(今日の建築)」を創刊。同誌では近代建築の動向を国際的な視点から取り上げ、世界的に知られる建築専門誌へと発展させました。
1940年代には彫刻家としての活動を本格化させ、1949年には現代美術を紹介する雑誌「Art d'Aujourd'hui」を創刊。1951年にはFélix del Marle(フェリックス・デル・マルル)らとともに「Groupe Espace(グループ・エスパス)」を結成し、建築、彫刻、絵画をそれぞれ独立した表現としてではなく、一つの空間を構成する芸術として統合することを目指しました。 この運動には Jean Prouvé(ジャン・プルーヴェ)も創設メンバーとして参加し、後にはSonia Delaunay(ソニア・ドローネー)らも活動に加わりました。
同年には、パリ郊外ムードンに構えた自邸のために ベルビューチェア(1951年)をデザイン。身体に沿うようなS字形の成形合板と、細身のスチール製脚部を組み合わせた構成は、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)ら北欧デザインの影響を受けながら、軽快な構造と彫刻的な造形を両立させた作品です。パリのGalerie M.A.I.がエディションを手がけ、現在では同モデルのプロトタイプがポンピドゥー・センターに収蔵されています。
ブロックの作品を特徴づけるのが、建築と彫刻の境界を越えた有機的な造形です。1962年頃からは、ムードンの自邸の庭に「Sculptures-Habitacles(彫刻的な居住空間)」と呼ばれる一連の作品を制作。人が内部に入り、光や曲面、空間の変化を身体で体験できる構造によって、彫刻を鑑賞する対象から、人間が直接関わる空間へと発展させました。
また、ムードンの自邸では建築の曲面に呼応する家具や室内の色彩、庭園までを自ら構想し、建築と造形芸術の統合を実践しました。さらに1960年代には、スペインのCarbonerasに彫刻的な造形を取り入れた住宅を手がけ、ムードンで続けてきた造形実験を実際の居住空間へと発展させました。
建築専門誌の出版を通じて近代建築の国際的な発展に寄与する一方、彫刻家としては建築と造形芸術の関係を生涯にわたり探求したブロック。家具から住宅、彫刻的な空間に至るまで、芸術と建築の融合を実践し、両者の境界を越えた新たな空間表現の可能性を示しました。
EXHIBITION
ELEMENTS OF BLACK|MODERNISM SHOW 2026
11.12 thu. - 11.15 sun. 2026MUJI HOTEL GINZA
