Ruud-Jan Kokke

Ruud-Jan Kokke ルード・ヤン・コッケ

1956 -   Netherlands
オランダを代表するデザイナー、建築家。 1979年から1981年にかけてアーネム美術アカデミーで建築及びファインアートを学びます。

卒業後、彼は自ら大工・木工ビジネスを立ち上げ、自身のワークショップで家具製作を開始。1984年には、キャリアの原点となる初の家具作品「F_21 アームチェア」を制作します。「釘やネジを一切使わず、完全に木だけでできた椅子を作る」という自身に課した課題から着想され、四角い角材のフレームに、粘り強く強度の高いアッシュ材の細いラット(薄板)を隙間を空けて組み込むことで、木製でありながらしなやかな弾力性を持つ柔らかな座り心地を実現。この構造は彼を象徴する技法として、以降の椅子デザインに深く反映されていくことになります。

1986年に自身のデザイン事務所「Ruud-Jan Kokke Product & Design」を設立。1988年からはオランダの家具メーカー Metaform(メタフォルム)社に生産と販売が引き継がれ、本格的なシリーズ化が始まります。

1990年には、ロッテルダムのボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館のガイドからの相談を受け、高齢の見学者が館内で手軽に持ち歩ける、極めて軽量なスタッキングスツール「TC スツール」を発表。かつて模型飛行機を作っていた経験から航空機用合板を使用し、視覚的な軽さを表現するために直線のスリットパターンを削り込みました。このスツールは後にMoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションに収蔵されました。

2000年代以降は、家具デザインから空間デザイン、公共のモニュメントや建築へと活動の幅を広げます。芸術家である妻 Petra Hartman(ペトラ・ハートマン)と協力し、オランダ国内の数多くの学校のインテリアや公共空間のデザインを手がけたほか、2008年にはアムステルダムのスポーツ施設におけるフェンスデザインで、ダッチ・デザイン・アワードのプロダクト部門を受賞します。

2022年、彼のデザイン精神を次世代へ繋ぐため、娘の Romy Kokke(ロミー・コッケ)とその夫 Daniel Beasley(ダニエル・ビーズリー)によって「KOKKE House(コッケ・ハウス)」が設立されます。これまで様々なメーカーから個別にライセンス生産されていたプロダクトを家族のもとに集約。ルード・ヤン・コッケ本人も現在、すべてのプロダクト開発の核心に深く関わり続けています。