電球色
昼白色
DESIGNER
Mauricio Klabinマウリシオ・クラビン
写真家や機械技師としても活躍したブラジルのデザイナー。
良質で、美しく、そして安価であることをモットーに、生涯において多岐にわたるクリエーションを行ってきた彼は、「デザインは誰もが手に取れるものでなければいけない」という信念のもと、多くの人々に向けて美しいプロダクトの数々を世に送り出しています。
1982年にデザインされたランプ ECLIPSE(エクリプス)は、そんな彼の意図が十分に反映されたプロダクトです。
この照明は、手頃な価格帯での提供を実現させるため、素材や生産プロセス等を限りなく低コストに抑える試行がなされました。デザイン自体は既に決定していたのにも関わらず、この過程が数年間にも及んだことから、彼のプロダクトに対するストイックな姿勢が感じ取れます。
また、自身のプロダクトを通じて、誰かに抱擁された時のような幸福感・安心感を感じ取れるようにと思いを馳せたクラビン。優しく包み込むようなシルエットを構築するエクリプスは、彼のデザインコンセプトの好例です。
2006年には、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションに選定されるなど、名実ともに彼を代表するアイテムとなりました。
また、ブラジル出身の建築家で、プリツカー賞を受賞している巨匠 Paulo Mendes da Rocha(パウロ・メンデス・ダ・ロシャ)が自邸でクラビンのプロダクトを愛用していることからも、彼のニーズの広さを伺い知ることができます。
その後クラビンのプロダクト群は、2002年にニューヨークで展覧会が開催されるなど、国際的な活躍をみせています。