















DESIGNER
Joe Colomboジョエ・コロンボ
イタリアの建築家・プロダクトデザイナー。
1949年にブレラ美術アカデミーに入学し、絵画と彫刻を専攻。
1950年代初頭に前衛美術集団「モヴィメント・ヌクレアーレ」に参加すると、美術の分野で活動を展開します。その後、ミラノ工科大学で建築を学び、1962年には自身のデザイン事務所を設立。本格的にインテリア・プロダクトデザインの活動をスタートさせました。
コロンボは、当時の新素材をいち早く取り入れ、家具デザインの新たな可能性を模索します。 ファイバーグラス製としては業界初のソファとなる エルダチェア(1963年)を発表すると、1967年には、機能美を追求した照明 スパイダー(1965年)でコンパッソ・ドーロを受賞。必要に応じて機能が変わる可変システムを得意とし、チューブチェア(1969年)やボビー(1970年)などの名作を生み出しました。
革新的なアイデアは家具だけに留まらず、居住空間への提案へと発展します。 1969年にドイツの国際家具見本市で開催されたプロジェクト「Visiona(ヴィジョナ)」では、近未来的な可動式住宅のデザインが大きな話題を呼び、住宅の新たな可能性を示唆しました。
デザイナーとしてのわずか10年余りの活動期間に300 以上のデザイン・プロジェクトを手掛けたジョエ・コロンボ。その俊才ぶりは、イタリアのデザイン史において今なお、鮮烈な印象を残しています。