CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER

FOCUS ONCY TWOMBLY|VINTAGE POSTER

DESIGNER : Cy Twombly , Memphis
Donald Judd , Andy Warhol and Joseph Beuys

AGE : 1960s - 2000s

OPEN : 4.27 sat. - 5.6 mon. 2024

OPEN HOUR : 12:00 - 19:00

CONTACT : 03 4285 4128

Focus on CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER

戦後の復興を迎え、アートや建築など新たに花咲いていった1900年代後半。
アーティストらが展覧会を開く際、絶大な宣伝力を持っていた当時のポスター。
SNSが普及していない時代に貴重な媒体であった一方、会期が終われば廃棄されてしまう刹那的なメディアでもありました。

今回 stoop では、そんな1960-2000年代にかけて発行されたヴィンテージポスター、中でもアメリカ出身の芸術家 Cy Twombly(サイ・トゥオンブリー)にフォーカスした企画展を開催致します。
本人の直筆サインを含む大変貴重なコレクションをはじめとした、約30点にも及ぶポスターの数々を一堂に会します。

美術界の巨匠 Cy Twombly もまた、一瞬の儚さや衝動を切り取ったようなスタイルを得意とし、今回の媒体であるヴィンテージポスターとの親和性を感じさせます。

※ 左:2009年、オーストリア・ウィーンで開催されたエキシビション時のオリジナルポスター。
※ 右:1979年にイタリアで開催された展覧会のオリジナルポスター。下部に本人の直筆サイン入り。

また、ポストモダンを築き上げた伝説的集団 Memphis(メンフィス)や、Donald Judd(ドナルド・ジャッド)、Joseph Beuys(ヨーゼフ・ボイス)、Andy Warhol(アンディ・ウォーホル)、Richard Avedon(リチャード・アヴェドン)など各界を代表する巨匠らのヴィンテージポスター約30点を併せて展示販売、合計約60点にも及ぶ希少なコレクションをご覧いただけます。

それらをstoopの同年代の家具とスタイリングすることで、その時代の空気感を演出しつつ、“展覧会の広告”ではなくインテリアの一部として現代的な解釈を交え、展開していきます。

※ドナルド・ジャッドやリチャード・アヴェドンらの当時のオリジナルポスター。

当時、多くの人々を魅了し展覧会へ導いたポスターの数々。
時を経てその対象を失った現在、偉大な芸術家達のプロローグとして新たな役割を紡ぎ、私たちに手を差し伸べてくれるようにも思えます。

それらの魅力を感じに、是非この機会にお立ち寄りください。

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CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER 展

会期:2024年 4月27日(土)〜 5月6日(月)
オープン:12:00 – 19:00

会場:stoop
住所:東京都江東区白河2-5-10
清澄白河B2出口より徒歩3分
東京都現代美術館より徒歩6分
お問い合わせ:03 4285 4128

CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER

サイ・トゥオンブリー(1928-2011)


20世紀を代表するアメリカ出身の芸術家。
絵画・彫刻・写真など多岐にわたって才能を発揮し、「孤高の詩人」と称されます。

1949年にボストン美術学院を卒業後、アレクサンダー・カルダーやジャクソン・ポロックなどを輩出した名門The Art Students Leagueで美術を学びます。
卒業後、ヨーロッパを巡っていた彼は、
イタリアの古典文化と出逢い、その豊かな歴史と地理に魅了され1957年にはローマに移住。
以後ローマ神話など、西洋の歴史的文脈に強いインスピレーションを受けます。
また、アメリカ陸軍の暗号部隊に所属していた経験もあり、それらが作品の底を流れています。

無彩色・多彩色・反復性・神話ー。
エネルギーに満ち溢れた力強いドローイングを主体とし、リリカルに自身の感情を表現。
当時の抽象表現主義からは一線を画すアプローチの数々で作品を描きました。

なお、1995年にはイタリア建築界の巨匠レンゾ・ピアノが、テキサス州にオンブリー作品の展示・収蔵を目的とした施設を設計しています。

亡くなる前年の2010年、ルーブル美術館の天井にギリシャへの思いを馳せた「The Ceiling」を描くなど、晩年に渡るまで制作活動は続き、今もなお私達を魅了し続けています。



※ 2009年、オーストリア・ウィーンで開催されたエキシビションのポスター。


ドナルド・ジャッド(1928-1994)


画家・彫刻家・美術評論家として活躍したミニマルアート界の巨匠。

アメリカ出身の彼は、ニューヨークの名門The Art Students Leagueで美術を、コロンビア大学で哲学を学びます。
その後、1959-1965年まで美術評論家として執筆を中心に活躍、界隈から高い評価を得ます。

自身に関しては絵画や版画などの制作から一転、
建築・彫刻に強い興味を示すようになると、1967年には彼の代表作として名高い『無題(Stack)』を発表。
壁面に対して色づいた金属の箱が並び、開放的・閉鎖的な空間をリズミカルに演出。
箱同士を等間隔に、金属制作などを外部委託することで、自身が介入するプロセスの影を消し、アートの本質に対して一石を投じる作品となりました。

彼のこうした取り組みは、現代のアーティストらに多大な影響を及ぼしています。



※ 1976年、スイスのベルンとバーゼルで同時開催された展覧会に合わせて制作されたポスター。


ヨーゼフ・ボイス(1921-1986)


彫刻家・教育者・社会活動家として活躍した、20世紀を代表する芸術家。
ドイツ出身の彼は、同国を代表する彫刻家ヴィルヘルム・レームブルックに強い感銘を受け、彫刻の可能性に魅了されます。

時代の流れもあり、戦時中はドイツ空軍に入隊。
航空機の墜落で負傷するも、遊牧民族タタールの助けにより一命を取りとめます。
その際、脂肪とフェルトを使って救助された経験が元となり、彼の彫刻作品には脂肪・フェルトが用いられるようになります。

1960年代、ヨーコ・オノも在籍していた前衛芸術集団”フルクサス”の初期メンバーとして活躍。
「すべての人間は芸術家である」という言葉のもと、”社会彫刻”という総合芸術を創出。
誰もが未来のために社会を彫刻しうると声明をあげ、彫刻概念の可能性を広げていきました。



※ 1968年、デュッセルドルフの美術館で開催された展覧会のポスター。


メンフィス(1981-1988)


1981年にイタリアで結成され、ポストモダン運動を提唱した伝説的なデザイナー集団。
日本からは倉俣史朗や磯崎新、梅田正徳らが参加し、約20人の国際的な建築家やデザイナーで構成されています。

メンフィスはデザインに対するより広いアプローチの可能性を探求し、ラミネート板などの新素材の着目や、色彩豊かなカラーリングなどで視覚的に強く訴える表現を行ってきました。

インテリアの既成概念を根本から作り直し、世界中に強烈なインパクトを与えたメンフィスは、後に「ニュー・インターナショナル・スタイル」と呼称され、新しいデザイン文化を築き上げました。



※ 1989年、オランダの美術館で開催されたメンフィス合同展のオリジナルポスター。
CY TWOMBLY|VINTAGE POSTER

儚さが際立つVintage Posterの希少性


主に展覧会を開催する美術館・ギャラリーの周辺施設への掲示、顧客への通知として配布されていた広告媒体。
それらは作品としてアーカイブする前提で作られていないため、会期終了後は廃棄される運命にあり、現在まで形が残っている個体は非常に稀です。

本企画のラインナップも同様で、中でもサイ・トゥオンブリーのヴィンテージポスターはその希少性が顕著に現れ、今回の展示は世界的に見ても、極めて貴重なコレクションと言えます。

※左から1973年、1973年、1964年、1979年に開催された展覧会のオリジナルポスター。

時代の空気感をも映す印刷の風合い


ポスターに使用されている印刷技術は主に、オフセット、リトグラフ、シルクスクリーンの3種類。

4つの色彩を1色ずつ紙に刷り重ねていくオフセット。
水と油の関係を利用した石版画、リトグラフ。
メッシュ状の版にインクを重ね、通過の有無によって転写するシルクスクリーン。

これらの技術によって、色彩の表情・テクスチャーの質感を豊かに感じることができます。
中には、ヴィンテージの高価な水彩用ろ紙を台紙にしている個体もあり、ヤケや褪色などの経年も相まって、一つの美しさを構築しています。



※個体によって細やかな表情の違いを感じとれます。

ご希望に応じた額装のカスタマイズ


一部の作品は額装済みとなりますが、未額装のものはオーク材、アクリルの2種類からお選び頂けます。



※オーク材による額装。ご希望に合わせて白・黒フレームへと着色可能です。



※アクリルによる額装。