













DESIGNER
Mario Belliniマリオ・ベリーニ
イタリアを代表する建築家・デザイナー。
ミラノ工科大学在学中、イタリア建築界の巨匠 Gio Ponti(ジオ・ポンティ)やBBPRの設立者Ernesto Nathan Rogers(エルネスト・ネイザン・ロジャース)のもとで学びます。
卒業後は、イタリアの有名百貨店 ラ・リナシェンテのインハウスデザイナーとして活動。
1962年、27歳にして当時のコンパッソ・ドーロ最年少受賞者となります。1963年からはOlivetti(オリベッティ)社のデザインコンサルタントに就任し、計算機やタイプライターなどの開発に従事。その後Cassina(カッシーナ)社、B&B Italia(ビー & ビー イタリア)社、Artemide(アルテミデ)社、Flos(フロス)社など数多くのメーカーとコラボレーションを行います。
1968年には、カッシーナ社が初のショールームをミラノにオープン。ベリーニが設計を手掛けたこの空間は、革新的なアプローチによる内装設計とディスプレイによって多方面から賞賛を受けました。
そして、1977年には彼の代表作となる「キャブチェア」を発表。金属フレームを上質な革で包み込む優雅なフォルムは、イタリアンモダンデザインを象徴するチェアとして高く評価され、ニューヨーク近代美術館(MoMa)にも所蔵されています。
1980年以降は建築プロジェクトにも注力し、ミラノ見本市ポルテッロ地区会場、東京デザインセンター、パリのルーブル美術館のイスラム美術展示室など、著名な建築を次々と手掛けます。
また、1986年から1991年までは、世界的な建築・デザイン誌「Domus(ドムス) 」の編集長としても活躍。
マリオ・ベリーニは、コンパッソ・ドーロを生涯で8度受賞し、ニューヨーク近代美術館には25点の作品が収蔵されています。2015年には、建築分野における功績を称えられ、ミラノトリエンナーレで金賞を授与。名実ともにイタリアを代表する建築家・デザイナーの一人としてその名を確立しました。